コンピュータグラフィックスとインタラクティブ技術の国際会議・展示会 ACM SIGGRAPH Asia 2015は,11月2日(月)~5日(木)に神戸で開催されます.これは2008年にシンガポールで初開催されて以降の第8回で,日本での開催は2009年の横浜以来6年ぶり2度目となります.これまで毎回数千人規模で開催されてきました.今年も,これまで多方面の多くの皆さまのご協力を得て,SIGGRAPH Asia 史上最大の数のプログラムで開催する準備を進めてまいりました.またお陰様で,いずれのプログラムにも予想を上回る多くのご投稿を世界中からいただき,結果として,質・量ともにかなり充実したSIGGRAPH Asia 2015を開催できることになりました.非常に幅広いプログラム構成となっていますが,各プログラムチェアからの内容についてのご紹介を下にまとめましたので,ご参考にしていただけましたら幸いです.

  •  オフィシャル言語は英語ですが,一部のプログラムには同時通訳が入る予定です.または日本語のセッションもあります.

  •  Webからの参加登録は,10月28日(水)17:00 (日本時刻)までです.(延長されました)

神戸でお会いしましょう.

 

Panel: Pioneers?? -- You can become one too!

SIGGRAPHの技術領域は,コンピュータグラフィックス,ロボティクス,コンピュータビジョン,ヒューマンコンピュータインタラクション,バーチャル/オーグメンテッドリアリティなど多岐に及びますが,先駆的な研究でこれらの分野を引っ張ってこられた3名の先生方に,君もパイオニアになれる! と題したパネル討論をしていただきます.パネリスト: 金出武雄先生(カーネギーメロン大学),西田友是先生(広島修道大学/UEIリサーチ),Steven Feiner 先生(コロンビア大学).(1日目: 11月2日(月)16:15-18:00)(同時通訳が入る予定です)

Opening Keynote

アカデミー賞を受賞した「ファインディング・ニモ(Finding Nemo)」や「カールじいさんの空飛ぶ家(Up)」,「レミーのおいしいレストラン(Ratatouille)」などで,ピクサー・アニメーション・スタジオのストーリースーパーバイザーなどを務められ,ディズニー/ピクサーが今年公開した新作「インサイド・ヘッド(Inside Out)」でピート・ドクター監督と共に共同監督を務められたロニー・デル・カルメン(Ronnie del Carmen) 氏に,From Story to Screen: The Journey of Ronnie Del Carmen and Pixar’s “Inside Out” と題して,フィリピンから米国に渡りピクサーの共同監督となるまでの道程と,最新映画に込められた思いなどをお話しいただきます.(2日目: 11月3日(月)9:00-10:45)

Featured Session: Talk & Panel "Post Pixels"

MITメディアラボの石井裕先生に,“Post Pixels: Beyond Tangible Bits, Towards Radical Atoms”と題してご講演をいただます.その後,世界に誇る日本の精鋭4名の先生方に加わってもらっての討論会が予定されています.パネリスト: 暦本純一先生(東京大学),稲見昌彦先生(慶應義塾大学),落合陽一先生(筑波大学),岩田洋夫先生(筑波大学).(3日目: 11月4日(水)11:00-12:45)

Closing Keynote

IEEE Robotics and Automation Society次期会長の 田所諭先生(東北大学,ImPACTタフ・ロボティクス・チャレンジPM)に,"Challenge of Disaster Robotics"と題してご講演いただきます.20年前の阪神・淡路大震災の経験を踏まえ,4年前の東日本大震災では大活躍することとなったレスキューロボットの研究・開発の現在と未来,そしてロボットと社会との関係,さらに国際的な第一線のロボット研究者から見たSIGGRAPHやデジタルコンテンツ分野への期待などについてお話いただきます.(4日目: 11月5日(木)11:00-12:45)

 

Art Gallery

SIGGRAPH Asiaで2年ぶりとなるArt Galleryでは,世界中から応募された134作品の中から20作品がセレクション作品となりました.今回のテーマは「Life on Earth?」.映像,サウンド,パフォーマンス,インスタレーションなど,デジタル技術を活用した作品をはじめ,アートとサイエンスなどの異なる領域でコラボレーションしているような多様な作品の展示によって,多義的な「ライフ」(生命、生活、人生etc.)とアートとの関わりを捉え直し,アートがいかに人間の知覚や経験を拡張しつつ,現代のLifeを進化させることができるかを提示します.

Art Paper

19件の研究論文が投稿され,厳しい査読を経て採択された9件の論文セッションが11月4日・5日の午後に実施されます.また4日目: 11月5日10:45-11:30には,「Digital Collaborations and Opportunities」と題して,Art Galleryのコミッティ・メンバーによるパネルディスカッションが開催されます.

Computer Animation Festival

デジタル表現を用いた最も革新的かつ物語性の強い映像作品を集めた映像祭です.今年は世界中から集まった400近い応募から著名な世界的な審査員が厳選した作品を,エレクトロニックシアターとアニメーションシアターにて上映します.この他にも長編映画の特別上映やピクサーの最新作,日本が独自に牽引するCGアニメ等の制作秘話を紹介するプロダクションセッションなど盛り沢山! "Festival"(祭)の冠に違わないSIGGRAPH Asiaの最も華やかな一面です.

Courses

本プログラムは,CGの基礎研究はもとより,映画,テレビ,ゲームからアートにおける最新デジタル表現に関する多様なメニューを用意しました.またデジタルファブリケーションやクラウドコンピューティングを含む最新CG応用展開についても,従来のコースプログラムには無かった魅力的な話題を取り揃えました.コースは,1時間45分のショートコースと,3時間半におよぶ半日コースがあります.これらの濃縮された時間の中で,CGの基礎から最先端動向までをご堪能ください.なお初日(11月2日(月))には日本語コースもあります.

Emerging Technologies

SIGGRAPHはCGとインタラクティブテクノロジーに関する国際会議ですが,その両輪の一つ,インタラクティブテクノロジーを担うのが,Emerging Technologiesです.このプログラムでは世界中から投稿された80件の中から厳選された29件の発表がデモンストレーション形式で実施されます.世界の未来を動かす新しい技術に,触り・体験し・感じることのできる最高のチャンスです.開催期間は11月3日~5日,朝9時30分から16時30分までとなっています.また期間中には,それぞれの発表者が口頭でその技術とビジョンを語るE-Tech TalkがE-Tech会場内にて開催され,さらに最終日には委員会と体験者の皆さんの投票によるE-Tech Prizeの表彰式が実施されます.

Exhibition

SIGGRAPH Asia の展示会場では,他の展示会では出展されていない企業の最新の製品が多数見ることができます.最先端の技術をブース展示のみならず,出展者によるプレゼンによってもの紹介する場が設けられています.また,JOBフェアも会場内で展開されています,会場の奥にはArt GalleryとEmerging Technologyが設置されており,更に盛り上げています.

Special Session

この分野の権威ある国際論文誌として知られている IEEE Transactions on Visualization and Computer Graphics (TVCG) に発表された論文の著者が,その内容を発表する特別セッションをSIGGRAPH Asia 2015 でも開催します.
その他に,8K スーパーハイビジョン リアルタイム3DCGによる超臨場感空間「北斎ジャポニズムの世界観」のデモと解説,また,WorkshopやSymposiumの発表者などによるHands-on Demonstrationsもあります.

Posters

最新の研究成果を見ることができるだけでなく,現在進行中の研究の経過や新しい研究方針の提案などを,直接議論するプログラムがPostersです.カバーする分野はCG技術からインタフェースデザインやユーザエクスペリエンス,芸術と幅広く,また発表者と気軽に交流ができる数少ない場となっています.

Symposium on Education

教育シンポジウムでは,CGやインタラクティブ技術と教育に関する研究発表の場を提供し,また教員・学生の方々をはじめ,幅広い層の参加者の皆様に楽しんでいただけるプログラムを企画いたしました.日本,ニュージーランドなどアジア・太平洋地域をはじめとする多数の教育研究機関,公的機関,また,ピクサーアニメーションスタジオ,スクエア・エニックスなど,映像やゲーム業界からの発表や講演者が集まり,研究発表,討論,講演を予定しています.日本語訳付きの講演や体験型のワークショップセッションなど,英語が苦手な方にも参加していただけるセッションも予定しております.初日(11月2日(月))9時からのオープニングセッションでは,ACM著名講演者プログラムからリスボン大学 Joaquim Jorge教授を迎え,ゲーミフィケーションにより情報工学の授業をゲーム化し楽しくする試みについて講演していただきます.

Symposium on Mobile Graphics and Interactive Applications

モバイルグラフィックスとインタラクティブ応用に関するシンポジウムは,産業・学術の両面から,グラフィックスに幅広く役立つモバイルアプリケーションについて考え議論する場です.今年は,NVIDIA や Nokia でのコンピューテーショナルフォトグラフィ,コンピュータビジョン,オーグメンテッドリアリティなどの研究で有名なDr. Kari Pulli (現在,Vice President of Computational Imaging, from Light Inc. )の招待講演が,2日目: 11月3日(火)10:45-12:00 にあります.

Symposium on Visualization in High Performance Computing

スパコンの街「神戸」にふさわしい可視化シンポジウムを開催します.SIGGRAPH 2015 Computer Animation Festivalで"BEST VISUALIZATION OR SIMULATION"を受賞したサイアメント代表取締役社長・医師の瀬尾拡史氏,可視化研究で世界を牽引する Prof. Kwan-Liu Ma (UC Davis)による講演をはじめとして,44件の投稿から公正で厳しい審査を経て選ばれた15件の技術論文,オープンデータ可視化コンテスト,慶応大学 藤代一成 教授が主宰するパネル討論,可視化ソフトのチュートリアルなどを予定しています.(開催期間は11月2日~4日,Basic Conference Passから参加可能です.)

Technical Briefs

2012年からSIGGRAPH Asiaに新設されたプログラムで,Technical Papersと同様コンピュータグラフィクスの最新の研究成果に触れることができる場です.モデリング,レンダリング,アニメーションなどの伝統的なCG分野だけでなく,触覚フィードバックやVR,AR,3Dプリンティングなど今話題の技術もカバーされています.アカデミアでの研究成果だけでなく,産業界での開発現場から生まれた技術に関する発表も多く含まれており,業界の動向を広く深く知ることができるプログラムとなっています.

Technical Papers

SIGGRAPH (/Asia)の技術分野の国際会議としての権威を支えるプログラムの1つがTechnical Papersですが,今年も300件を越える投稿から厳しい査読を経て採択された84件の論文が概ね常時2パラレルセッション発表されます.日本の研究者が絡む論文は5件(速報値)です.各著者がそれぞれの論文内容を40秒ずつ次々と紹介するいつも大好評の Fast Forwardは,1日目: 11月2日(月)18:30-20:00 に開催されます.

Workshop

ワークショップはSIGGRAPH Asia特有のプログラムであり,様々な研究トピッ クのプロポーザルの中からのJuryの審査を経て3つのテーマが選ばれました.こ れは,haptic media and contents design,head-up displays and their applications,R&D in video game industryと多岐に渡るテーマ構成になっており,アカデミアから産業,あるいはソフトからハードまで幅広い分野をカバーする構成となっています.個々のワークショップによる査読を経て選ばれた論文だけでなく,その分野の注目すべき著名人の招待講演や,また参加者が最先端の技術を実際に体験できるデモセッションも同時に開催するものもあります. 3つ全てのワークショップは,初日の11月2日のみに開催されます.どうかお見逃しなく.

Student Volunteer Program

SIGGRAPHの華やかなプログラムを舞台裏で支えるのが世界中から集まった学生ボランティアです. 今年,私たちのユニフォームは日本古来のはっぴです.ボランティア伝統の赤いベストの魂を,赤いはっぴに受け継ぎました.次代を担う若者たちの熱いパッションを,どうか感じて下さい.

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