たわみのメタファを用いたビューポート制御
地図などでドラッグ操作に基づくスクロールを行った場合,現在のビューポートの一部は画面から失われてしまうため,二地点の把握が難しく,失われた情報にアクセスするために元に戻る操作が必要になる場合が多くなります.本研究では,紙や布を指で縮めようとしたときに発生する「撓(たわ)み」のメタファを,スクロールおよびズーム操作に適用したインタラクション手法を提案しています.この手法は表示するコンテンツを伸縮性の柔らかい材質と捉えており,通常のスクロールでは画面外へ押し出されていた領域が,コンテンツが歪められることによりビューポートに残ります.これによりビューポートに残った領域を確認しながら次の操作へ移行することができるため,無駄なスクロールを減らすことができ,ズームを併用することで二地点間の把握も容易となることを示しています.(以下のビデオは (株)デジタイズドインフォメーションさんがインタラクション2011(日本科学未来館2011年3月10-12日)のデモ発表の様子を取材したときのもの).(インタラクション2011)
Publication
Domestic
- 大脇正憲, 藤田和之, 高嶋和毅, 築谷喬之, 伊藤雄一, 北村喜文, 岸野文郎:
情報処理学会シンポジウム インタラクション2011論文集, pp. 115-122, Mar. 2011.