ポインティング運動特性の基礎的検討

ユーザはカーソル位置を常に確認し,それをフィードバックとして利用しながらマウスを操作しているため,C-D比(カーソルの速度を決定する指標)は,ポインティングという到達運動における視覚-運動制御に大きな影響を与えます.これまでにも,C-D 比について様々な研究がなされているが,適切なC-D 比をポインティング時間という効率のみで評価しており,ポインティング到達過程を含めての検討はなされていません. 本研究では,人のポインティング中の速度分布などの運動特性の解析によって,ポインティングに適切なC-D 比のガイドラインを設定することを目的とし,運動計画や,ポインティング時間と直感的な操作の間のトレードオフの関係について調査検討してます.(情報処理学会論文誌 2008)