TetraForce: スマートフォンの表裏両面に対する垂直・剪断方向の力を入力可能な磁気式インタフェース

タッチ入力は,スマートフォンやタブレット等のスマートデバイスにおける主要な入力手段ですが,入力に利用できる情報は2次元座標のみであることから,入力語彙の乏しさの問題がたびたび指摘されてきました.

これを解決するために本研究では,スマートフォンの2つの面(タッチ面と背面)に対する2種類の方向(垂直方向と剪断方向)の「力」を1つの機構で入力可能にするスマートフォンケース型の磁気式ユーザインタフェース“TetraForce”を提案しています.

本インタフェースの背面には,3 DoFで可動するパネルが搭載されてます.このパネルには磁石が取り付けられており,その変位をスマートフォン内蔵の地磁気センサ(および加速度センサとジャイロセンサ)により推定することで力による入力の検出を実現しています.

本インタフェースのプロトタイプを用いたユーザスタディ(N=12)の結果,ユーザによる4種類の入力が平均97.4%の精度で意図通りに検出できることを確認しました.また,ヒューマンコンピュータインタラクションに携わる方々(N=12)を対象としたワークショップを実施し,本インタフェースの応用アイデアを計189件得ることができました.

Publications

International

  • Taichi Tsuchida, Kazuyuki Fujita, Kaori Ikematsu, Sayan Sarcar, Kazuki Takashima, Yoshifumi Kitamura. TetraForce: A Magnetic-Based Interface Enabling Pressure Force and Shear Force Input Applied to Front and Back of a Smartphone, Proc. of the ACM on Human-Computer Interaction (ISS ’22), Vol. 6, Issue ISS, Article No. 564, pp 185–206, Nov. 2022. https://doi.org/10.1145/3567717

Domestic

  • 土田太一,藤田和之,池松香,Sayan Sarcar,高嶋和毅,北村喜文.TetraForce: スマートフォンの表裏両面に対する垂直・剪断方向の力を入力可能な磁気式インタフェース.第30回インタラクティブシステムとソフトウェアに関するワークショップ (WISS ’22) 論文集,2022年12月.